第4話:自慢と成果報告の境界線~リーダーの“それ、ただの自慢話では?” 成果をチームに伝える技術とは?~

人間力チェックリスト

1. はじめに

「スタッフの前で成功体験を語ったのに、何か空気が重い…」
「『すごいですね』とは言われたけど、なぜか距離を感じる…」

そんな経験、ありませんか?

リーダーの言葉ひとつで、
“チームに勇気を与える”ことも、“白けさせる”こともできるのです。

今回は、「伝えるべき成果」と「避けるべき自慢話」の違いについて、
リーダーが知っておくべき“成果報告力”を深掘りしていきます。


2. なぜ“自慢”に聞こえてしまうのか?

成果を伝えたつもりが「また自分の話か…」と思われるのは、
受け手にとっての“意味”が見えないからです。

  • 目的が曖昧
  • 再現性がない
  • 聞く側にメリットがない

こうなると、どんな内容でも“自慢話”に聞こえてしまうのです。


3. 自慢と成果報告の違い

項目自慢話成果報告
語る目的自己満足チーム共有・学びの共有
聞き手の感情疎外感・反発関心・納得・共感
内容の軸「自分がすごい」「こうすればうまくいく」
話の終わり方自己完結チームに問いを投げかける

リーダーに必要なのは、“自慢しない伝え方”の設計力です。


4. 自慢に聞こえない伝え方のコツ

✅ ①「再現可能な話」にする

「誰でもできるように工夫したこと」を具体的に話しましょう。

✅ NG:「俺はこうやって解決した」
✅ OK:「こういう手順にしたら、ミスが減ったよ」


✅ ② 主語を「私」から「私たち」へ

スタッフの協力や現場のチーム力にも言及を。

✅ NG:「全部俺がやった」
✅ OK:「みんなで相談して、役割分担したんだよね」


✅ ③ 最後に問いかける

報告の最後は、チームに広げる一言で終えると◎

「これって他の場面でも使えそうだけど、どう思う?」


5. 自慢話でチームが壊れるとき

  • 「この人、いつも自分の話しかしない」
  • 「評価されたいだけでしょ…」

スタッフがそう思い始めると、報告も相談も減ります。

リーダーにとっては大切な“日常の報告の場”が、
スタッフにとっては“聞き流すだけの時間”になってしまうのです。


6. まとめ|リーダーの成果は、チームの成長へ還元するもの

リーダーの言葉が、自慢話にも、成長のヒントにもなるかは“伝え方次第”

「伝えたいこと」だけでなく
「伝わるように言うには?」を常に意識することが、
“人間力のあるリーダー”の第一歩です。


次回予告

第5話:態度を変えない公平性の育て方
上司・部下・外部対応で態度が違う?信頼を守るリーダーの“中立力”とは?

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