1. はじめに
「スタッフの前で成功体験を語ったのに、何か空気が重い…」
「『すごいですね』とは言われたけど、なぜか距離を感じる…」
そんな経験、ありませんか?
リーダーの言葉ひとつで、
“チームに勇気を与える”ことも、“白けさせる”こともできるのです。
今回は、「伝えるべき成果」と「避けるべき自慢話」の違いについて、
リーダーが知っておくべき“成果報告力”を深掘りしていきます。
2. なぜ“自慢”に聞こえてしまうのか?
成果を伝えたつもりが「また自分の話か…」と思われるのは、
受け手にとっての“意味”が見えないからです。
- 目的が曖昧
- 再現性がない
- 聞く側にメリットがない
こうなると、どんな内容でも“自慢話”に聞こえてしまうのです。
3. 自慢と成果報告の違い
項目 | 自慢話 | 成果報告 |
---|---|---|
語る目的 | 自己満足 | チーム共有・学びの共有 |
聞き手の感情 | 疎外感・反発 | 関心・納得・共感 |
内容の軸 | 「自分がすごい」 | 「こうすればうまくいく」 |
話の終わり方 | 自己完結 | チームに問いを投げかける |
リーダーに必要なのは、“自慢しない伝え方”の設計力です。
4. 自慢に聞こえない伝え方のコツ
✅ ①「再現可能な話」にする
「誰でもできるように工夫したこと」を具体的に話しましょう。
✅ NG:「俺はこうやって解決した」
✅ OK:「こういう手順にしたら、ミスが減ったよ」
✅ ② 主語を「私」から「私たち」へ
スタッフの協力や現場のチーム力にも言及を。
✅ NG:「全部俺がやった」
✅ OK:「みんなで相談して、役割分担したんだよね」
✅ ③ 最後に問いかける
報告の最後は、チームに広げる一言で終えると◎
「これって他の場面でも使えそうだけど、どう思う?」
5. 自慢話でチームが壊れるとき
- 「この人、いつも自分の話しかしない」
- 「評価されたいだけでしょ…」
スタッフがそう思い始めると、報告も相談も減ります。
リーダーにとっては大切な“日常の報告の場”が、
スタッフにとっては“聞き流すだけの時間”になってしまうのです。
6. まとめ|リーダーの成果は、チームの成長へ還元するもの
リーダーの言葉が、自慢話にも、成長のヒントにもなるかは“伝え方次第”。
「伝えたいこと」だけでなく
「伝わるように言うには?」を常に意識することが、
“人間力のあるリーダー”の第一歩です。
次回予告
第5話:態度を変えない公平性の育て方
上司・部下・外部対応で態度が違う?信頼を守るリーダーの“中立力”とは?
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