はじめに
「また怒ってしまった…」
「つい声を荒げてしまった…」
こんなふうに後悔した経験、ありませんか?
リーダーとしての立場になると、思うように動かない現場、なかなか伝わらない思いにイライラしてしまうこともあるでしょう。
でも、怒りという感情をそのままぶつける指導は、信頼を確実に削ります。
今回は、そんな“怒り”との付き合い方と、感情をコントロールする人間力について深掘りしていきます。
怒りは「第2感情」って知ってましたか?
怒りというのは、実は「本当の感情」ではありません。
多くの心理学者は、怒りは「第2感情」だと説明しています。
では、怒りの前にある「第1感情」は何かというと…
- 悲しみ
- 不安
- さみしさ
- 無力感
- 期待が裏切られた失望
つまり、怒りは「本音の感情」を守るために発動している“仮の感情”なのです。
怒りをぶつけるリーダーが失うもの
「怒ったほうが伝わる」
「指導には厳しさも必要」
そう言い訳して怒鳴っていると、部下は表面上は従っても、心はあなたから離れていきます。
部下があなたの顔色をうかがい始めたら、もうチームの空気は壊れかけです。
恐怖による服従は、成長を止めます。👈️ 最重要
怒りを制する自己管理力とは?
では、感情的にならないために、どんな人間力が必要なのでしょうか?
✅ 1. 「間」を取る力
イラっとした瞬間に反応せず、深呼吸して間を取る。
6秒だけ待ってみる。それだけで言葉が変わります。(アンガーマネジメント)
✅ 2. 「翻訳」する力
「なぜこんな行動をしたのか?」を“翻訳”して考えるクセをつけましょう。
失敗の背景にある事情や感情を見抜けるようになると、叱責よりも対話が生まれます。
✅ 3. 「切り替え」る力
怒りのピークは6秒とも言われています。
自分の機嫌を自分でとる練習が、リーダーの自己成長にもつながります。
怒りを抑えること=感情を我慢すること、ではない
勘違いしやすいのですが、怒りを抑えることは「感情を我慢すること」ではありません。
むしろ大切なのは…
- 感情を言語化すること
- 自分の内面と丁寧に向き合うこと
「イライラしていた理由は“無力感”だった」
「悔しかったのは、期待していたからだ」
そうやって感情を整理していくことこそ、リーダーの人間力を育てる道なのです。
まとめ|怒りを制する人が、チームの信頼を守る
リーダーは完璧である必要はありません。
でも、感情をコントロールしようと努力する姿勢は、必ず部下に伝わります。
怒りをぶつけるのではなく、
怒りの裏にある自分の“本音”に気づき、
それを対話の形で届けることができる人。
そんなリーダーは、人間力で信頼を築くことができます。
次回予告
第3話:「悪口を言わないチーム作りの極意」
チームの空気を一気に変える“リーダーの一言”とは?
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