夜間に元気な利用者さん、どう対応する?

ケア壱さん、最近ちょっと悩んでて…。夜中にすごく元気な利用者さんがいらっしゃって、昼間はずっとウトウトしてるんです。これって『昼夜逆転』ってやつですよね?

うんうん、それはよくある話だねぇ。ユウキくんも、ついにこの壁にぶつかったかぁ。

夜勤のときにずっとナースコールが鳴ったり、昼間は食事中も船こいでたり…。正直、どうすればいいのか…。

よし、じゃあ今日は“昼夜逆転”の正体と、ケアのコツを一緒に整理してみよう。
「昼夜逆転」ってなぜ起きる?

まずね、『昼夜逆転』ってのは、体内時計のリズムが崩れちゃってる状態。高齢になると、眠りが浅くなったり、日中の活動量が減ったりして、夜に眠れなくなることが増えるんだよ。

なるほど…だから、夜に目がさえて元気になるんですね。

そう。あとね、認知症があると、さらに時間の感覚が曖昧になりやすいから、“今が昼か夜か”もわからなくなることがある。だから、“夜だから寝る”っていう習慣が通じにくくなるのさ。

えっ、それじゃどうしたらいいんですか?無理やり寝かせようとしても、逆に興奮しちゃったりして…
昼夜のリズムを整える工夫

ポイントは、“昼間にしっかり活動してもらう”こと。それが夜の眠りにつながるんだ。
日中の活動量を増やす
- 朝の散歩や体操を習慣にする
- レクリエーションや役割(おしぼりたたみ、洗濯物たたみなど)を用意する
- 日光に当たる時間を増やす(ベランダや中庭など)

確かに、日中ほとんどベッドで過ごしている方も多いかも…。それだと夜に眠れないですよね。
昼寝のコントロール
- 昼寝は“15~30分以内”を目安に
- 午後の早い時間帯にとどめる(遅いと夜眠れなくなる)

昼寝も、長くなりすぎると逆効果だよ。『ちょっと横になる』くらいにしておくといい。
夜の環境を整える
- 照明を落とし、静かな環境にする
- 決まった時間に寝る“ルーティン”を作る(例えば:お茶→トイレ→歯磨き→就寝)

環境って意外と大事なんですね…。ついナースステーションの明かりがついてたりして。

そうそう、小さなことの積み重ねがリズムを整えていくんだよ。
「無理に変えようとしない」も選択肢

なるほど…。でも、全部やってもすぐには効果が出ないかもしれませんね。

うん、その通り。リズムを整えるには“継続”が大事だし、そもそも『完璧な昼夜』なんてないからね。

えっ、そうなんですか?

うん。例えば“夜中に起きるのが当たり前の人”もいる。そんな仕事を長年している人とかね。だったら、夜の時間にその人が安心して過ごせる環境を用意するっていう考え方もあるんだ。

なるほど…無理に変えようとするんじゃなくて、その人のペースに寄り添うっていう視点も、大事なんですね。

うん。“その人らしい生活”って、昼夜のリズムも含めての話さ。
最後に
みなさんの現場では、どんな工夫をしていますか? 「夜中に元気な方」への対応で、うまくいったこと・難しかったこと、ぜひ共有してみてください。
読んでくださって、ありがとうございます。また一緒に、ケアの知恵を深めていきましょう!
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